2008年3月10日月曜日

舞踊生活55周年を迎えて  タンゴダンス世界に浸透

私がタンゴを踊り始めた1987年頃にはタンゴを踊る国は少なく、特にアジアでは皆無であった。
しかし、この10年ほどで世界中に爆発的な広がりを見るに至った。
2002年に、私が調査したところタンゴダンスは南米大陸からユーラシア大陸、
北米大陸、オセアニア大陸、アフリカ大陸へ達し、5大陸全て(62カ国)で踊られていた。

21世紀に入っても地球上には戦争が絶えることなく、
殺戮が日常茶飯事となっている現状下で、タンゴダンスが大流行している影には、
無意識の内に社会が平和なタンゴダンスを求めていたと思われる。
何故ならば、男女が向かい合って、ボディコンタクトをして踊るタンゴダンスは、
その一曲が人種、宗教、国籍を超越して、親愛と平和を実感させてくれるからだろう。
争いが無く、平和と安らぎを与えてくれる「コンタクト」こそが、
地球上に平和をもたらすものと確信している。
日本でも、約20年の歳月を経て、全国にタンゴダンスの浸透を見るに至った。
特に2002年、NHK趣味悠々で「今夜もあなたとタンゴを踊ろう」が9週間にわたり放送され、
また、2003年に15周年を迎えたタンゴダンスショー「タンゴリベルタ2003」と、
翌年の「タンゴリベルタ2004」公演が、NHK BSハイビジョンで1時間30分の番組として放送された。
2年続けてNHKがタンゴダンスの公演を放送したことは、タンゴダンスが、
漸く社会認知された証しにほかならないであろう。

今年は、タンゴを通して世界各国と交流することと、国内への更なる普及を目的に、
「第四回ワールド・タンゴ・フェスティバル」が開催される。
ここまでタンゴが世界的になった現状下では、以前のようにアルゼンチンだけに
目を向けるのではなく、視野を世界に広げ、今後の日本の進むべき道を考えることが大切であろう。
この点に関しては、次回に触れたいと思う。

続く

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